海でルアー釣りをする場合、その日の潮周り、潮位等を把握することは、釣果に直接つながる重要な要素です。今回は、海でルアー釣りをする場合の潮に関してご紹介させて頂きます。
目次
潮の干満(潮汐:ちょうせき)について
潮のことを理解するために、まずは潮見表に出てくる言葉や潮汐について理解する必要があります。海の水位=潮位は、約6時間周期で変動します。変動は潮位が高くなったり低くなります。概ね、6時間周期で最高・最低潮位になります。
タイドグラフ
タイドグラフは、潮位と時間をグラフ化したものです。グラフは気象庁のWEBページから抜粋したタイドグラフです。縦軸が潮位、横軸が時間んを示しています。午前3時に最高潮位でその後約6時間の9時に最低潮位となり、その後約6時間の15時で最高潮位となっていることが分かります。この様に、潮位のサイクルは約6時間になります。潮位の高低差が大きい大潮、中潮、潮位の変動が小さい小潮、若潮、長潮の時も同様で、変化するのは潮位になります。潮位の高低差が大きいほど潮の流れも大きくなります。
釣果と潮回り
潮汐によって起こる満潮、干潮は、満潮、干潮時の潮位がいつも同じ潮位ではありません。 潮の高さは月と太陽の位相関係で決まり、そのサイクルで大潮、中潮、小潮、長潮、若潮と呼び方が変わります。これは潮回りとも呼ばれています。
満潮(まんちょう)干潮(かんちょう)
満潮の直角に位置する面は、月の引力・地球の遠心力が弱く、海水が奪われていきます。そして、潮が最も引いた状態を干潮と呼びます。
大潮(4日間)
大潮は1日の潮位差が最も大きくなる日を指し、釣りでは釣果をあげやすい潮回りとされています。一方で、潮流が元々激しい場所では潮の流れが激流になり、干潮時に水深が浅くなり釣りが出来ない場合があります。
中潮(4日間)
大潮と小潮の中間的な潮で、大潮と比べると潮位差は小さくなりますが、適度な潮の流れで釣りがしやすく釣果があげやすい潮回りと言われています。
小潮(3日間)
満潮時は潮位が低く干潮時もあまり潮が引きません。流れのない海の中では魚の活性が落ちてしまう場合が多く釣りには適さない潮回りとされています。
長潮・若潮(計2日間)
潮位の変化ない日が長く続く長潮、長潮よりは若返る(大潮に近づく)が、潮位変化の少ない潮回りの若潮があります。何れの潮回りも小潮と同様釣りには適さないと言われています。※潮のサイクルは月の運行によって日数に若干の誤差が発生します。
潮汐の仕組み
海面の水位(潮位)は約約6時間の周期でゆっくりと上下に変化しています。 この現象を潮汐といいます。潮汐が起こる主な原因は、月が地球に及ぼす引力と、地球が月と地球の共通の重心の周りを公転することで生じる慣性力を合わせた起潮力です。 地球と太陽との間でも、同じ理由でやや小さい起潮力が生じます。
起潮力は地球を引き伸ばすように働くと、潮位の高いところと低いところができます。 潮位が上がりきった状態が満潮、反対に下がりきった状態が干潮です。 |
地球は1日に1回自転するので、多くの場所では1日に2回の満潮と干潮を迎えることになります。 また、月が地球の周りを約1か月の周期で公転しているために、満潮と干潮の時刻は毎日約50分ずつ遅れます。 さらに、満潮時と干潮時の潮位やそれらの差も、毎日変化しています。
地球に対して月と太陽が直線上に重なるとき、月と太陽による起潮力の方向が重なるため、1日の満潮と干潮の潮位差が大きくなります。 この時期を大潮といいます。 |
月と太陽が互いに直角方向にずれているときは、起潮力の方向も直角にずれて、互いに力を打ち消す形となるため、満干潮の潮位差は最も小さくなります。 この時期を小潮といいます。大潮と小潮は、新月から次の新月までの間にほぼ2回ずつ現れます。 新月と満月の頃には大潮、上弦の月と下弦の月の頃には小潮になります。
潮位の季節変化
気温に季節の変化があるのと同様に、潮位にも季節変化があります。 日本の多くの沿岸では夏から秋にかけて潮位が高くなりますが、地域によって傾向に差があります。
釣れる潮
釣り人として最も知りたい事は、どのような潮回り、潮汐の時が良いのかと言う事だと思います。しかし、これは一概に大潮の上げ3部の時に最も良く釣れる等と言う事はできません。船釣りで外洋に出ている場合、陸っぱりで釣りをしている場合、ターゲットにしている魚種等により最適な潮が異なると考えられています。
まとめ
いかがでしたか。今回は、釣りに必要な潮の知識、仕組み等についてご紹介させて頂きました。釣りの際に潮を見る時は、狙う魚種、その魚種がどの様な潮の時に最も良く釣れたか等の複合的なデータが必要です。普段から潮を意識し釣りをすることで多くの釣果をあげる事が可能です。是非、参考にしてみてください。