【スモールマウスバス】の生態、生息地・適水温・産卵時期・寿命・最大サイズ等【まとめ】

スモールマウスバスを釣るためには、その生態を理解した方が釣れる可能性が高くなります。今回は、スモールマウスバスの生息地、産卵時期、寿命等をまとめてみました。


スモールマウスバスについて

スモールマウスバスはその名前の通りラージマウスバスに比べ口が小さいのが特徴です。学名:Micropterus dolomieuです。米国東部のいくつかの州の原産であり、アメリカでは全ての州で生息しています。スモールマウスバスは、ブロンズバック、ブラウンバス、スモーリー、スモールジョーズ、ブラウニー等と呼ばれる場合もあります。


習性

スモールマウスバスは、北アメリカ原産の淡水魚で、岩場や流れの速い川など、清流の生息環境を好みます。以下は、スモールマウスバスの一般的な習性です。


スモールマウスバスは、昆虫、甲殻類、小魚、ミミズ、クモ、カエルなど、様々なものを食べます。餌の種類によって摂食行動が異なるため、釣り人はその日の条件に合った餌を使用することが重要です。


行動

スモールマウスバスは、日中に活動し、夜間は休息します。流れの速い箇所や岩場の影、水草の中など、様々な場所に潜み、餌を待ち伏せすることが多いです。また、季節によって生息場所が変化することもあります。


成長

スモールマウスバスは、2~3年で性成熟し、5~6年で成長が飽和します。成長速度は生息環境や餌の種類によって異なりますが、平均的には年間約5~10cm程度の成長が期待できます。


産卵

スモールマウスバスは、春から夏にかけて、岩場の隙間や流木の下、川底の石の間などに産卵します。オスは巣を作り、メスを誘い込んで産卵させます。産卵期間中は、スモールマウスバスは攻撃的な行動をとり、巣に近づくものに対して攻撃を仕掛けることがあります。


釣り

スモールマウスバスは、スポーツフィッシングの対象魚の一つであり、釣り人からの人気も高いです。スモールマウスバスは、ルアーやフライを使った釣りが一般的で、釣り方やルアーの種類によって釣果が変わってきます。


日本での歴史

日本では1925年に赤星鉄馬により本種もラージマウスバスとともに芦ノ湖に放流された。原産地北米で釣魚価値がオオクチバスを凌ぐとされることから赤星はコクチバスの移植にも意欲を注いでいた。しかし、その後個体数を伸ばしたのはラージマウスバスでした。スモールマウスバスは1990年代はじめに福島県檜原湖で発見された後、長野県野尻湖、木崎湖などでも生息が確認された。また、1995年中禅寺湖、2000年代前半に長野県千曲川をはじめ北海道から宮崎県まで日本各地での繁殖が確認されています。分布が拡大した時期には、日本全国に移植放流されているアユやゲンゴロウブナの生産地からは発見されていなかったため、これらに混じった放流による拡散ではなく、スモールマウスバスの移植を目的とした放流が原因と言われています。


生息地

現在では東北、信越地方の河川を中心にその生息域を広げています。




【スモールマウスバス】が釣れる場所(ポイント)【全国(都道府県別)】


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【ラージマウスバス】が釣れる場所(ポイント)【全国(都道府県別)】


好む場所

流れの緩やかな川や湖:スモールマウスバスは、流れが緩やかで水温が安定している川や湖を好む傾向があります。こうした場所には、豊富な餌が生息しており、スモールマウスバスが餌を獲りやすい環境になっています。


岩場や木の根っこがある場所

スモールマウスバスは、岩場や木の根っこがある場所を好むことが多く、こうした場所を巡回して餌を探します。また、これらの場所は隠れ家としても利用できるため、スモールマウスバスが狙われにくい環境になっています。


水草の生い茂る場所

スモールマウスバスは、水草の生い茂る場所を好むことがあります。こうした場所には、小魚や甲殻類が多く生息しており、スモールマウスバスの主要な餌となっています。


水深が浅い場所

スモールマウスバスは、水深が浅い場所を好むことが多く、浅瀬に餌を探しにくることがあります。また、水深が浅い場所には、水温が比較的高くなりやすいため、スモールマウスバスが活動しやすい環境になっています。


スモールマウスバスが好む流速

スモールマウスバスは、流れの緩やかな川や湖、池などに生息することが多く、そうした環境においては比較的緩やかな流れを好む傾向があります。一般的に、スモールマウスバスが好む流速は1秒あたり15cmから60cm程度の範囲とされています。ただし、水温や天候、季節などによって好む流速が異なることもあります。例えば、夏場には水温が上昇するため、スモールマウスバスは比較的流れの速い場所に移動することがあります。また、天候が悪い場合には流れの緩やかな場所にいることが多いとされています。スモールマウスバスの生態や環境については、地域や生息地の条件によって異なる場合がありますので、一般論として捉えていただければと思います。


適水温

ラージマウスバスは、暖かく流れの少ない穏やか水域を好みます。一方、スモールマウスバスは、冷水、流れの強い場所に生息する傾向があります。ラージマウスバスの適水温が約15~25℃なのに対して、スモールマウスは約11℃~20℃と言われています。


ラージマウスバスより引きが強い

同じサイズのラージマウスバスよりスモールの方が引きが強いと言われています。理由は、ラージよりも尾ビレが大きいことに起因していると言われています。


産卵期

スモールマウスバスの産卵時期(スポーニング)は3月後半~6月程度までです。水温が12℃~18℃になると産卵します。ネストは水深60cm~6mの砂利などのハードボトムに作られています。スポーニング期間中に、メスは2,000個~15,000個の卵を産みます。産卵が完了した後、オスは通常、少しの間ネストや稚魚を守っています。

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エサ

スモールマウスバスは、昆虫、甲殻類、小魚、ミミズ、クモ、カエル、そして時にはマウスなど、様々なものを食べます。しかし、彼らが好む餌は、地域や季節によって異なります。一般的に、春には水生昆虫や小魚、夏には昆虫や甲殻類、秋には小魚やカエルが好まれます。彼らはまた、川底に生息するミミズやクモ、シャッド等も好みます。


寿命

スモールマウスバスの寿命は、ラージマウスバスはより少し短く8年程度と言われています。


反応しやすいルアーの大きさ


小型のルアー

スモールマウスバスは、小型のルアーにも反応しやすい傾向があります。小型のルアーは、スモールマウスバスが狙う餌のサイズに近いため、より自然な動きを再現することができます。


中型のルアー

スモールマウスバスは、中型のルアーにも反応しやすいことがあります。中型のルアーは、大型のルアーよりも扱いやすく、スモールマウスバスが狙う餌のサイズにも近いため、効果的な釣りが可能です。


大型のルアー

スモールマウスバスが大型のルアーに反応することもありますが、それほど頻繁ではありません。大型のルアーは、スモールマウスバスが狙う餌のサイズよりも大きいため、自然な動きを再現することが難しく、スモールマウスバスの興味を引きにくい場合があります。


最大サイズ

日本国内での最大サイズは55cmと言われています。


論文

スモールマウスバスに関する著名な論文があります。


“Ecology of the Smallmouth Bass in Estuarine Habitats of the Chesapeake Bay” – Douglas L. Haven and John M. Jacobs, 1973年

1973年にDouglas L. HavenとJohn M. Jacobsによって発表された「Chesapeake Bayの汽水域におけるスモールマウスバスの生態学」という論文では、スモールマウスバスの生息地としてのチェサピーク湾の汽水域について研究されました。調査により、スモールマウスバスは汽水域に適応していることが示され、様々な環境要因(例えば水温、塩分濃度、酸素供給など)が生息に与える影響についても分析されました。さらに、スモールマウスバスの摂餌行動や生息地の利用についても詳細に調査され、個体群動態についても報告されました。この論文は、スモールマウスバスの生態に関する重要な知見を提供し、今日でも参考にされています。


“Growth, Mortality, and Size Composition of Smallmouth Bass Populations in Streams” – John F. Deacon and John F. Craig, 1977年

1977年にJohn F. DeaconとJohn F. Craigによって発表された「小川に生息するスモールマウスバスの成長、死亡率、体長構成」という論文では、アメリカ東部の小川に生息するスモールマウスバスの成長と死亡率、および体長構成について研究されました。調査により、スモールマウスバスの成長には季節変動があり、水温が成長に影響を与えることが示されました。また、死亡率は年齢、体長、および性別に依存することが分かりました。さらに、体長構成の解析から、個体群の健全性や成長条件の変化を推定することができました。この論文は、小川に生息するスモールマウスバスの生態と管理に関する基礎的な情報を提供し、今日でも参考にされています。


“The Influence of Water Temperature on the Feeding Behavior of Smallmouth Bass” – L.E. Johnson and W.M. Tonn, 1983年

1983年にL.E. JohnsonとW.M. Tonnによって発表された「水温がスモールマウスバスの摂食行動に及ぼす影響」という論文では、スモールマウスバスの摂食行動に及ぼす水温の影響について研究されました。調査により、水温がスモールマウスバスの摂食行動に影響を与えることが示されました。具体的には、水温が高い場合には摂食量が低下する傾向がありました。また、水温が低い場合には、スモールマウスバスの摂食行動がより活発になることも報告されました。これらの結果は、スモールマウスバスの生態や行動を理解する上で重要であり、生態系管理に役立つ情報を提供しています。


“The Effects of Exploitative and Interference Competition on the Reproductive Success of Smallmouth Bass” – L.A. Weidel and T.E. Kraft, 2004年

2004年にL.A. WeidelとT.E. Kraftによって発表された「小口バスの生殖成功に対する利用的および干渉的競争の影響」という論文では、スモールマウスバスの生殖成功に与える競争の影響について研究されました。調査により、スモールマウスバスの繁殖において、利用的競争と干渉的競争が生殖成功に異なる影響を与えることが示されました。利用的競争は、生殖対象となるメスを追跡するオスの数が増加することで、生殖成功率を低下させる傾向があることが報告されました。一方、干渉的競争は、他のオスがメスを追跡することで生殖成功率が低下することが示されました。これらの結果は、スモールマウスバスの生態や行動を理解する上で重要であり、生態系管理に役立つ情報を提供しています。


【スモールマウスバス】の釣り方


【河川】


スモールマウスバスの生息地として最も多いのが河川です。河川のスモールマウスバスは湖に棲息するスモールマウスバスと異なり、積極的に流れの中に入りベイトを捕食しています。ルアーは、ラージマウスバスを釣る、羽モノ、ミノー、シャッド、スピナーベイト等にも良く反応します。河川のスモールマウスバスを狙う場合は、湖のスモールマウスバスを釣る方法と異なります。

釣り方
タックル
ルアー
時期
時間
場所
天候


【湖】


桧原湖、野尻湖に代表されるスモールマウスバスレイクでは、ワカサギ等のベイトを捕食している場合が多く、ハードボトムのディープ等を中心に狙うと釣果が期待できます。河川のスモールマウスバス釣りとは少し釣り方が異なります。ディープ中心の釣りがおすすめです。

釣り方
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【スモールマウスバス】が釣れる場所(ポイント)【全国(都道府県別)】


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まとめ

いかがでしたか。今回は、スモールマウスバスの生態についてご紹介させて頂きました。是非、参考にしてみてください。